頭蓋形変形の原因
絶壁頭や斜頭と呼ばれる赤ちゃんの頭のゆがみは、向き癖や分娩方式などの出生前後の様々な要因によって発症します。
治療方法
形を改善する方法には「体位変換」「タミータイム」の理学療法と「ヘルメット治療」の2つの方法があります。重度のゆがみは、自然治癒が難しいという研究結果があります。
1.体位変換
向き癖を改善することにより頭にかかる圧力を左右均等にします。
授乳、抱っこの度に向きを変える。
お子さんが向きやすい方向から話しかけたり、興味あるものを置いたりする。
※うつ伏せ寝は呼吸ができなくなる可能性があるため、寝かせるときは必ず仰向け寝にしてください。
2.タミータイム
赤ちゃんが起きているタイミングに、赤ちゃんをうつ伏せにして過ごす方法です。
頭、首、上半身の筋肉の発達を促進し、赤ちゃんの頭の一定箇所に圧力がかかることを防ぎます。
1日2~4回が目安(最大15分/回程度)
● 1~2分から始め、慣れてきたら少しずつ1回の時間を増やしていきます
注 The Australian Parenting Website surpported by Australian Goverment Department of Soccial Service ( https://raisingchildren.net.au/newborns/play-learning/play-ideas/tummy-time)
お母さんの胸やお腹、膝の上に赤ちゃんをうつ伏せにすることから始め、慣れてきたらおもちゃや絵本で興味を引き、うつ伏せ運動を行います。
※窒息を回避するため、固いマットや床の上で、必ず親御さんの監督下にて行うようにして下さい。
3.ヘルメット治療
向き癖などによって絶壁頭や斜頭症といった頭のかたちが変形してしまった赤ちゃんに対し、ヘルメットを装着することで頭の形状を改善する治療法です。
1998年に米国で初めて医療機器として承認され、日本では2018年に承認された治療法になります。
頭の平らになった部分にヘルメットで空間をつくり、 赤ちゃん自らの頭蓋成長を原動力として、平らな部分に成長を促します。
ヘルメットは、一人ひとりの頭蓋の形状に合わせてオーダーメイドで設計されており、1日23時間(入浴時、授乳中は外して休憩)を目安に装着し、治療期間は2~6ヶ月前後要します。